2、特質のあるお召列車と関係記録

E勤務中の車掌が不啓罪で拘引された事件

 明治35年11月16日、宇都宮地方をご旅行中の閑院宮殿下が雀宮からご乗車になった。

 車掌はこの件について通告を受けていたので、1等客を2等へ乗り換えさせようとした。8名の外人客が承諾しないので駅長と相相のうえ殿下に申しあげたところ、2等で良いとの事だったので2等客を3等に乗り換えさせた。

 殿下は石橋で下車されたが、此れを見ていた栃木警察署は浦和署に車掌を不啓罪で逮捕するよう連絡した。結局警察が日本鉄道へ行き過ぎを認めたが、当時の世相の一面がうかがわれる。

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