3、御料車

D御料車第1号

 大井工場で昭和35年2月着工9月完成の鋼製2軸ボギ−車で、自重は従来の御料車より軽くなっている。35年10月熊本県下の国体御臨場のとき、両陛下が初めて御使用になり以後公式のお召列車には、1号編成に組み入れられ毎回使用されている。
 御座所は、桃山時代の華やかな黄金調を近代化した風格を備えたものになっている。天井は、平形で20Wの放電管80本を埋め込み窓は、強化復層ガラス ( 厚さ18.3mm ) を用い御座所左右各1ケ所が下降式になっているほか総て固定式になっている。


 室内調度の配置は、御休憩室寄りを正座とし2個の安楽椅子を並べ背面にラジオと換気口付き飾り棚、前面に楕円形呂色の大テ−ブルを介して回転椅子3個を置いてある。次室寄り隅に各テ−ブル1個を設けこの向かって右手上部にテレビが取り付けてある。

 窓側の御休憩室寄り仕切りには化粧台、鏡、及び小椅子、御厠寄り仕切りには洗面台や鏡などを備えつけてある。廊下側入り口の両側には片開きの洋服タンスがあり、左手のものは開戸前面が姿見になっている。

 調度品は、回転椅子・隅テ−ブル4個と供奉車との連絡用電話機が設けてある。テレビは、供奉車330号の屋根上にアンテナを設け映像は、供奉車の親テレビから受けるようになっている。1号車は、現役車として大井工場に保管されている。

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